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交通事故被害者が注意するべき過剰診療のリスク

交通事故の被害者が整形外科や整骨院へ通院頻度が多くなりすぎる場合の過剰診療のリスクについてお伝えいたします。

過剰診療があるとのどのようなリスクがあるのか?

 

過剰診療により治療回数、頻度が多くなりすぎた場合にリスクとしては以下のような点があげられます。

 

 

①裁判で全額の治療費負担が認めてもらえないリスク

 

一般的に治療費は被害者受けた傷害の具体的な内容、程度に照らして症状が固定するまで必要かつ相当な治療費用であれば交通事故と相当因果関係のある損害と認められるとされています。

 

そして、その治療費が正当な治療として認めてもらえるためには、

施術の必要性施術の有効性施術内容の合理性施術期間の相当性施術費の相当性により判断されるとされています。

 

通院が非常に多い治療についてはもちろん怪我を治すために必要として、毎日の治療、週56回の治療まで必要だということを医学的な点に説明をしていく必要があることになります。

 

もちろん、ケガの内容によっては入院をして毎日治療を行うケースももちろんありますので、医師から明確に毎日の通院を求められているケースであれば、指示に従っての通院として裁判でも十分説明が可能であると言えます。

 

一概に全て過剰診療となるリスクを考える必要はありません。

 

ただし、軽微なむち打ち症状などで、毎日の通院などは治療の必要性が認められない可能性は十分あるかと思いますので注意が必要です。

 

裁判の場合には、過剰診療として、治療費用の一部が認められないこととなった場合、

交通事故の治療は自由診療で、通常の健康保険の治療の場合と比べて治療費が高くなっています。

通常2倍までの範囲で報酬額が増えているケースがあるため、最後に被害者にとって大きな負担となりかねません。

 

 

②早期治療の打ち切りを伝えられやすくなるリスク

 

通院回数が多い場合、保険会社が支払いをする、毎月の治療費が大きくなります。

 

この場合に、保険会社も会社の持っている財布の範囲内で支払いをしていますので、早めにこれ以上治療費の支払いをできないという意思表示、治療の打ち切りを伝えてくるケースが多いです。

 

 

治療の打ち切りを伝えられた場合には、以降の治療費については被害者側で立て替えで支払いをする必要があります。

 

最終的に、立て替えた費用を請求するためには、裁判をやらなければ相手保険会社から回収できないケースもあります。

 

弁護士費用の関係から、裁判までやる予定がない方は、治療の打ち切りを伝えられると以降の治療費を事実上支払ってもらえないというリスクが生じます。

 

 

③特に問題となるケースが多い整骨院治療

 

弁護士の立場でよく見るケースとしては整骨院治療での過剰診療問題です。

 

中には週56回、毎日通院しているような方を見ることがありますが、このようなケースでは例外なく早期治療の打ち切りなどを相手方保険会社が伝えてくるケースが多いです。

 

整骨院の中には、治療した回数分、慰謝料がもらえるなど十分な法的説明をしないで、通院頻度を多くするように促す方もいます。

 

もっとも、このような場合、12か月などの早期の治療打ち切りを伝えられるケースが多いです。

 

 

 

また、非常に軽微な事故などで、まれに起こる自賠責で治療と事故の因果関係が否定されるケースなどでは、整骨院の治療費を後から保険会社が返還請求を求めてくるケース、自費で整骨院の治療費用を払わないといけなくなるケースなどもあるため、注意が必要です。

自賠責で因果関係が否定されるケースの詳細はこちら

 

→整骨院治療の際の注意点の詳細はこちら

 

 

慰謝料の算定についても必ずしも通院頻度が多くなる必要はない

 

 

慰謝料は自賠責保険の算定の場合、治療回数により判断されるものですが、

 

弁護士が代理人として依頼を受ける場合には、裁判所基準(弁護士基準)を前提として交渉を進めていくことになります。

 

その場合慰謝料の算定で重要な要素となるのは治療期間です。

 

2、3回程度をベースに治療期間が長い方が慰謝料の金額は多くなります。

 

そのため、弁護士が代理人として間に入る場合には少なくとも通院回数に比例するものではないことは知っておいてください。

 

慰謝料の考え方については詳細はこちら

 

 

交通事故の示談交渉についてのご依頼

以上のことから、少なくとも交通事故の示談提示を受けた場合には交通事故に精通する弁護士に相談をすることがおすすめです。

 私は個人的に治療段階で知っておくべき事前情報がたくさんあるため、ぜひ交通事故にあった直後に弁護士に相談することをお勧めしています。

 当事務所では被害者から示談交渉の依頼を受けた場合には治療の進め方を含めてトータルで最終的にベストな解決となるようにサポートをしています。

 北海道,札幌にお住まいの方、またケースによっては全国にお住まいの方へのサービス対応が可能です。はぜひ弁護士佐藤大蔵の法律相談のサービスをご利用ください。

〇〇サービスの詳細はこちら

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